前回の記事では、世界遺産のオフリドを満喫するための事前知識についてまとめました。
ですがオフリドの見どころはオフリド市内だけにとどまりません。
少し郊外に足を伸ばせば、さらに美しい景色や興味深い史跡を堪能することができます。と言っても最も遠い聖ナウム修道院で30kmほどの距離。十分に日帰り観光できます。
この記事ではオフリド近郊に点在している見どころスポットをご紹介したいと思います。
オフリド近郊の見どころスポット
聖ナウム修道院(Sveti Naum Monastery)
アルバニア国境にもほど近い集落スヴェティ・ナウム。ここに聖ナウム修道院があります。
聖ナウムとは10世紀にこの地でキリスト教の布教に務めた聖人のこと。
この修道院は彼が905年に建てたもので、彼自身もここに埋葬されています。
言い伝えでは彼は生前にいくつもの奇跡を起こしたと言われており、今もその石棺に耳をすませると彼の鼓動が聞こえるのだとか。
なお修道院はオスマントルコ時代に一度壊され、16~17世紀に再建されたものです。
3つの教会をめぐる周遊コース
聖ナウム修道院の横から「聖ペトカ教会」「聖母教会」「聖アタナシウス教会」の3つの教会を通る周遊コースもあります。全長2kmほど。
そして極めつけはBlack Drim’s Springs。最深部の美しさにはただただ息をのむばかり。
ぜひ音ありで再生してみてください。
Bay of Bones 博物館
3000~5000年前にオフリド湖にあったとされる水上集落を再現した博物館。水深3~5メートルほどの湖底で見つかった木製の杭をもとに再現されています。
入場料100デナリ(≒ 263円) 。
周辺には飲食店はおろか売店すらないので注意しましょう。
飲食したい場合は、一番近くても北に3kmの距離にある「ペシュタニ(Peshtani)」か、南へ4kmの「トロペイツァ(Trpejca)」まで行かなければなりません。
特に後述するレンタサイクルなど陸路で行く場合は要注意です。
チトー元ユーゴスラビア大統領の別荘
見どころといえるかわかりませんが、旧ユーゴスラビアの元大統領チトーの別荘があります。
今は現職の大統領が夏に滞在する別荘として使われているそうです。
聖ザウム修道院(Sveti Zaum Monastery)
Google Mapのレビューなどを見ると「行く価値なし」の声多数ですが(笑)、一応掲載しておきます。
入場料100デナリ(≒ 263円) 。
ちなみに車や自転車で行くことはできず、後述するフェリーで水上からのアクセスとなります。
ガリツィツァ国立公園(Galicica National Park)
オフリドの東側一帯の山岳(標高2254メートル)はガリツィツァ国立公園となっています。1600種に上る多様な植物相が見られ、これまでに13の固有種が見つかっています。
強度の軽いトレッキングから本格的な山岳道までいろいろなコースがあるようです。
私はチャレンジしませんでしたが、体力のある方はいかがでしょうか?
アクセスはフェリーでのツアーがおすすめ
これまでご紹介してきたスポットを巡るには、フェリーでのツアーがおすすめです。
オフリド旧市街にほど近いフェリーターミナルから各社がツアーを運行しているので、利用すると効率よく周れます。
参考までに私が利用したツアーは20ユーロ(≒ 3,231円) でした。
(ツアー会社を控えるのを忘れてしまい会社名がわかりません、スミマセン!)
タイムスケジュールは以下の通り。
- 10:30出航
- オフリド旧市街の周りを周遊
- 大統領別荘
- Bay of Bones(30分フリータイム)
- スヴェティナウム(2時間半フリータイム、昼食もこの時間内で可能)
- 聖ザウムの修道院(30分フリータイム)
- 16:30帰港
先に挙げた見どころスポットをくまなく周り(ガリツィツァ国立公園以外)、要所では自由時間も設けられているので、とても満足度は高かったです。
ただし各スポットでの入場料は含まれていないため、現地で別途払う必要があります。
フェリーでのツアーを利用するメリットもまとめておきましょう。
- 効率よく周れる
- 陸路でアクセスしづらいところへも行く
(聖ザウム修道院、大統領別荘。後者は湖上から眺めるだけ) - 解説してもらえる
- オフリド湖を堪能できる
ツアーではない単なるスヴェティ・ナウムへの往復フェリーも出ていますが、それでも10ユーロかかります。
また最も安いアクセス方法はバスですが、本数も限られるため自力でスケジューリングするのは結構しんどいもの。
これらを考えればツアーの利用は一考に値すると思います。
レンタサイクルでのツーリングも
オフリドでは自転車をレンタルしてツーリングすることもできます。
体力に自信があれば、レンタサイクルでオフリド市内からスヴェティ・ナウムへの往復60kmの旅も良いでしょう。ただし道自体は舗装された車道を走るものの、アップダウンが激しい箇所もあるので意外とハードです。
私も「City Bike Ohrid」で10ユーロ(≒ 1,615円) で24時間レンタルしました。(営業時間8:00~20:00)
1日レンタルではなく、24時間きっかりというのがポイント。
つまり朝11時に借りたのなら、翌朝11時まで使ってよいというシステムでした。
私はトロペイツァ(Trpejca)まで行ったのち引き返しましたが(笑)
それでも随所にある絶景ポイントで自由に停まり、景色を思うがままに堪能できるのは、レンタサイクルならではの魅力ですね。
レストランやカフェも数件あります
コメント