お久しぶりです。約5カ月ぶりのブログ更新となります(サボりすぎ・・・)
昨年12月に一時帰国した後、もろもろの準備を整え、2022年3月より再びノマド生活をしております。
現在滞在しているのはトルコ。ということで早速ですが、再開第一弾としてトルコの飲み物についてまとめてみたいと思います。
特に伝統的な飲み物をまとめましたが、結果的に健康に良いとされている飲み物が多かったので、効能についてもあわせて書いてあります。参考にしてみてください。
アイラン(Ayran)
トルコの代表的な飲み物と言えば、アイラン。
ヨーグルトに水と塩を加えた飲み物で、ロカンタ(大衆食堂)やレストランでは必ず置いてあるほどポピュラー。
紙のパックに入った出来合いのアイランでない限り、よく撹拌して供されるために泡が立っていることが多いです。
日本人の身体に対しては定かではありませんが、現地では疲労回復や滋養強壮の効果があるとされています。
私も食べすぎによる胃のもたつきが1週間ほど続いて治る気配がしなかった時に、アイランを集中的に(毎食時に)飲んでみたところ、すっかり治ったことがあります。
現地で生じた不調は現地のもので治せ、ということでしょうか(笑)
サーレップ(Salep)
ラン科の植物の塊茎を乾燥させてつくられる「サーレップ」という粉を使ったトルコの飲み物。
サーレップの粉に水、牛乳、砂糖を混ぜて作られかなり甘いです。通常はシナモンがかかっています。
古くから薬効の高い飲み物として知られ、特に咳止め効果など呼吸器系に効くといわれています。
また粘度が高くトロッとしているのも特徴的。
これはこんにゃくの主成分であるグルコマンナンという多糖類を豊富に含むため。グルコマンナンは整腸作用があるため便利解消にもいいとか。
一般的なカフェで20リラ程度と手軽に飲むことができます。
シャルガム(Şalgam)
トルコの伝統的な発酵飲料シャルガム。
黒人参が主原料で、他に塩、挽き割り麦酵母、辛胡椒、黒大根などが入っています。
砂糖は全く入っていないため甘味はゼロ。通常は喉越しに痛みを感じるようなスパイシーな味(Acili)ですが、“非スパイシー”タイプ(Acisiz)もあります。
特筆すべき効能は、目の健康に良いということ。
目の粘膜を作るのに欠かせないビタミンAが豊富なためドライアイに効く他、夜盲症(暗いところで見えにくくなる症状)にも効果があるとされています。
普通のケバブ屋で7リラ程度から飲むことができます。
日頃PCを使って仕事するなど目を酷使するノマドの方にとって、シャルガムを日常的に飲めるというのは嬉しいポイントでしょう。
ボザ(Boza)【レア】
麦芽から作られるトルコ伝統の発酵飲料ボザ。
温度はヒンヤリと冷たいのですが、本来は冬場に飲まれる飲み物。
ヨーグルトのような酸味と甘味に加えてとろみが強いため、スプーンですくって「食べ」ます。
上にかかっているのはシナモンですが、さらにレブレビ(炒ったひよこ豆)をトッピングすると“完全体”になるとのこと。
通常の飲食店では見たことがないのであまり一般的ではないようですが、イスタンブールの「Vefa Bozacisi」で飲むことができます。1876年創業の老舗ですが、12リラと手頃でした。
レブレビはVefa Bozacisiでは用意されていませんでしたが、すぐ前にある商店で買えるそうです。
オットーマン・コーヒー【ややレア】
ユネスコの無形文化遺産にも登録されているトルココーヒー(Türk Kahvesi)。
トルココーヒーとは特定の豆の品種ではなく、水から煮立てて上澄みだけを飲む方法のことを指します。
そんなトルココーヒーには多様なアレンジがあるのですが、その中の一つが「オットーマン・コーヒー」。
オットーマン(Ottoman)とは現代トルコの前身、オスマン帝国(1299~1922年)のこと。その名を冠するだけあって、下記8つもの成分をブレンドしたスペシャルコーヒーです。
- イエメンコーヒー → トルココーヒーの文化はイエメンのコーヒー豆から始まった
- テレビンノキ(Melengiç) → 抗炎症効果
- キャロブ(Keçiboynuzu) → カルシウムとカリウムが豊富
- サレップ(Salep) → 気管支系に効果
- マスティックガム(Damla Sakızı) → 歯周病予防、消化促進
- チョコレート(Çikolata)
- カルダモン(Kakule) → スパイスの女王の異名。無数の健康効果
- クリーム or 粉ミルク
現地の人に聞いた限りだと、砂糖は入れないとのこと。というか上記の成分だけですでに甘いので、砂糖を入れると甘くなりすぎると思います(笑)
一般的なトルココーヒーより少し薄く上品な風味です。
日本ではまず飲めないので、トルコに来た際はぜひ探してみましょう。
オットーマン・コーヒーはあまり見かけませんでしたが、8つ全部を含んだような“贅沢品”ではなく、いくつかだけを使ったコーヒーであれば遭遇率は多少上がります。
またマスティックガムについては、ブレンドせずにそのままお菓子としてセットにしたメニューを用意しているカフェもあります。
こちらも見つけたらトライしてみましょう。
トルコの南東部を占めるクルディスタン地域では、「クルドコーヒー」なるものも存在します。オットーマンコーヒーとは少し異なる8種類の成分がブレンドされたコーヒー。特にクルディスタン最大都市であるディヤルバクルでは観光客向けのカフェでよく用意されています。詳しくは次の記事をご参照ください。
シェルベット(Sherbet / Şerbetı)
プラムやザクロなどの果物と、シナモンなどのスパイスから作られるシェルベット。
日本でもお馴染みの「シャーベット」の由来となったトルコのドリンクで、伝統的にはラマダン(断食月)中に飲まれていました。
通常は冷やした状態で飲みますが、スパイスが入っているからでしょうか、通常のジュースとは一味違った香りが鼻に抜ける感じがしました。
以下のようにいろんなバージョンがあります。
- スィルケジュブン・シェルベット(Sirkecubin Şerbetı):リンゴ酢&ハチミツのシェルベット(オスマン帝国の宮廷で親しまれていた)
- ギュル・シェルベット(Gül Şerbetı):バラ&レモンのシェルベット(同上)
- メイヤン・シェルベット(Meyan Şerbetı):甘草のシェルベット。トルコ南部では路上でよく売っている。
→ 詳細はこちら(ディヤルバクルのローカル料理9選)
ちなみにイスタンブールの最高級ハマム「ハセキ・ヒュッレム・スルタン・ハマム」でも、最後にシェルベットを出してくれました。
ハマムのあとの火照った身体にキンキンに冷えた一杯。
その美味しさは到底、言葉で形容できるレベルではありませんでした・・・
こちらのハマムについては後日体験記を書きたいと思います。
コメント
コメント一覧 (8件)
飲料情報とても貴重でいいですね。。トルコに行きたくなりました。
またぜひ現地の飲み物情報、教えてください。
アルコール情報がなくてスミマセン
アルコールはそちらではあまり皆飲まれないのですか?
イスラム圏でありながら、飲む人はいるようですよ~
こんにちは!元気ですか?ざくろのジュース(ペットボトルとかに入っているのではなく、しぼりたてのジュース)を飲みました?絶品ですよ!!
コメントありがとうございます!搾りたてザクロジュースはイスタンブールとカッパドキアでは毎日のように飲んでましたよ。
あれは本当にうまい!
この記事では伝統的なものにフォーカスしたので書きませんでしたが、正直に言えばあれが一番おいしいですね(笑)
発酵飲料が世界各国にあるとは驚きました。
こちらに訪問しなければ知りえない情報、ありがとうございます。
旅行した気分になれます。
コメントありがとうございます!
ここでなければ知りえない情報・・・まさにそういうブログを目指しているのでとても嬉しいです。
近日中にあまり情報がないディヤルバクルという街についても記事を上げる予定ですので、こちらも楽しみにしていてください(^^)