ノマドワーカーや長期旅行者なら、メインのバッグについて一度は次のようなことを経験したことがあるのではないでしょうか?
- バックパックの場合、空港や舗装された道でも背負って移動しなければならず疲れた
- スーツケースの場合、段差の激しい道での移動がしづらくストレスが溜まった
もし答えがYESなら、「スイッチバッグ」というタイプのバッグを検討されてはいかがでしょう?
バックパックのように背負えて、かつスーツケースのように引くこともできるバッグです。
商品の種類はあまり多くないのですが、中でも私はオスプレー(OSPREY)の『ソージョン80』というバッグを愛用しています。
7年ほど前にいろいろなスイッチバッグを店頭で比べた結果、最終的にこちらを選んで購入したものです。以後、このバッグとともに10ヶ国以上の旅をし、今も海外ノマド生活で使っています。
長年愛用してきて思うのは、ソージョン80は「移動の多い長期旅行者やノマドワーカー」にぴったりだということ。
この記事では購入の決め手となったポイントや、実際に使ってみた使用レビューをしたいと思います。
※ なお、私の購入したあとにマイナーチェンジがなされている可能性もあることはあらかじめご了承ください。
ソージョン80のおすすめポイント4点
車輪が大きいので、ほとんどの道で引ける&壊れにくい
車輪の大きさは直径9cm。私が調べた限りでは最大クラスです。これには大きなメリットが2つあります。
- 多少の段差ならいとも簡単に乗り越えてしまうので、ほとんどの道で引いていくことができる。
- 本体と地面の距離が遠い(約3~4cm)ため、障害物が当たる確率が低くなり壊れにくい。
実は私はソージョンを購入する前は、カ〇マー社のスイッチバッグを使っていました。
ですが車輪が小さかったため、ちょっとした段差も乗り越えられませんでした。それでも無理やり引いていたところ、障害物にバンバン当たってしまい、結局壊れてしまいました。
その反省を活かして購入したのがソージョンだったのです。
シャフト部分にガードがあり、さらに壊れにくい
車輪のシャフトの部分?というのでしょうか。引いていると一番障害物が当たり、損傷しやすい箇所がこの部分。
ですがソージョンには車のバンパーのような固いガードが付いているので、仮に障害物に当たってもダメージを抑えることができます。
先述のカリ〇ーのバッグにはガードがなかったので、この部分が傷みやすかったんだよなぁ…
わかりやすい機能性の方に目が行きがちですが、壊れにくさは最重要と言っても過言ではないポイント。
特に海外ではメインバッグの破損だけはどうしても避けたいはずです。
壊れた場合にすぐに替わりが見つかるとも限らず、修理するにも時間を取られれば、せっかくの旅行が台無しになってしまいますからね。
大容量&軽い【移動が多い長期旅行にピッタリ】
ソージョン80の商品仕様(2021/6/3現在)は以下のようになっています。
容量:最大80リットル(ストラップで調節可能)
サイズ:71.12 x 35.56 x 35.56 cm
重量:4.07kg
そもそも大容量のスイッチバッグという時点で商品数は少なく、80リットルは最大クラスです。容量重視の方はこれだけでもソージョン80を選ぶ価値があります。
それでいて4kgというのは、単位体積当たりの重量は軽い方に入ると思います。移動が多い旅行者には最適ですね。
持ち手の位置が絶妙!で持ち上げもラクラク♪
キャリーハンドル以外に、持ち手が「最上部」「サイド」「底面」の3か所にあります。
特に底面の持ち手↑が「いい仕事」するんですよ(笑)。
底面の持ち手と上部の持ち手を同時に掴めば、ギッシリ中身が詰まっていてもラクラクと持ち上げることができます。
ちなみにこの持ち手はストッパーの役割も果たしています。
主な収納スペース4つ+内側ポケット4つ
主な収納スペースは全部で4つあり、さらにメインコンパートメントの内側に4つのポケットがあります。
説明 | 口のタイプ | |
メインコンパートメント | 一番大きな収納スペース。内側に4つのポケット。 | ダブルジップ |
サブコンパートメント | 二番目に大きな収納スペース。 | ダブルジップ |
最上部のポケット | マジックテープ | |
裏側(背負う側)のポケット | 本が数冊入る薄いポケット。 | マジックテープ |
メインコンパートメント
メインコンパートメントの内側両サイドに1つずつ、カバーの部分に2つポケットがついています。この4つのポケットはすべてシングルジップです。
サブコンパートメント&最上部ポケット
背面ポケット
背中側にはダブルジップのカバーが付いており、開くと背負うためのショルダーベルトとウェストベルトを取り出すことができます。
そしてそのカバー自体についているのがこの背面ポケット。
意外にスペースがあり、A4サイズ・厚さ3cm程度の書籍でも入れることができます。
デメリット3点
バックパックとスーツケースの良いとこどりをしようとしたバッグだけあって、当然デメリットもあります。
一方向にしか引けない
車輪は2つしか付いておらず向きも固定されているので、キャリーハンドルの付いている側に傾けて引くことしかできません。
4輪のスーツケースのように体の横にもってきて、押すように引くことはできない(伝わります? 笑)、ということですね。
すぐに慣れるものですが、購入して一番最初に戸惑ったのがコレでした。上記のような引き方をしたい方にはオススメできません。
メインコンパートメントの底が平らじゃない
メインコンパートメントの背中側は、キャリーハンドルのフレームが出っぱっているため、平らではありません。
ですので収納にはややコツがいります。
中身の保護力はスーツケース以下
スーツケースのように固い素材ではないので、中身を保護する力はスーツケースより落ちます。
とはいえ、もうかれこれ7年ほど15回程度は旅行に使っており、毎回飛行機に預けていますが、中の荷物が破損したことは一度もありません。
実はバッグのサイド部分は少し分厚めに作られており(8mm)、クッション性があります。それに加え、壊れやすいモノは衣類などで包んで入れれば、よほど繊細なものでない限り問題ないと思います。
結論:旅先が不確定な世界一周旅行者やノマドワーカーにおすすめ
最後にソージョン、バックパック一般、スーツケース一般を比較してまとめておきます。
バックパック一般 | スイッチバッグ 【ソージョン80】 |
スーツケース一般 | |
中身の保護力 | △ | 〇 | ◎ |
機動性 | ◎ | 〇 | △ |
重量 | 軽め | 4.07kg | 重くなりがち |
舗装された道・空港など |
△ | 〇 | ◎ |
凸凹道・段差 |
◎ | 〇 |
△~〇 |
バックパッカーぽさ |
◎ | △ | △ |
それぞれの“専門”バッグに比べると、やはり中途半端な感は否めません。
背負えるとはいえバックパックよりフィット感はありませんし、スーツケースのように引きやすいわけでもありません。
それでも「どんな状況でも移動できる」という点において、スイッチバッグに勝るものはないのは事実。
また、治安が悪い地域では、引いていける道でも機動性を重視して背負うこともあるはずです。
- いざというときは背負える
- その時の状況に一番適した方法で移動できる
これらを考えたとき、行き先が最初から決まっていないノマドワーカーや世界一周旅行者にとっては、他に代えがたいバッグだと思います。
ソージョンシリーズには他にもより小さいソージョン30、ソージョン60があります。興味がある方は一度チェックしてみることをおすすめします。
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