北マケドニアと日本の新型コロナ感染状況を比較してみた

コロナパンデミックイメージ

北マケドニアの新型コロナの感染状況はどうなっているのでしょうか。

本記事では日本と北マケドニアについて、新型コロナに関する様々なデータを比較してみようと思います。

新型コロナに関しては各国ごとに、

  • データの提供元
  • PCR検査数
  • 報告される『感染者』や『死亡者』の定義
  • 人口構成(重篤化しやすい老齢人口の比率など)

などが異なるため、このような比較にどこまで意味があるのか正直わかりません。
そもそも厳密な比較をしようにも、現段階では(永久に?)不可能ですので、参考程度に読んでいただければと思います。

目次

直近の新規感染者と死亡者の比較

まず5月9日までの直近一ヶ月間の新規感染者数と死亡者数の推移比較です。
google検索で「国名 コロナ」と検索すると、その国のデータがグラフとなって表示されます。青いグラフが新規感染者数、黒いグラフが死亡者数です。

【北マケドニア】
【日本】

表にすると、このような結果に。

北マケドニア日本
人口(2019年)2080000126300000
1日当たり新規感染者(7日間平均)1925285
1日当たり新規感染者割合(同上。人口比)0.009%0.004%
1日当たり死亡者数(7日間平均)2274
1日当たり死亡者割合(同上。人口比)0.00106%0.00006%

北マケドニアの人口当たりの新規感染者割合は日本の約2倍、人口当たりの死亡率は約18倍という結果でした。
案の定、圧倒的に北マケドニアの方が大きな被害が出ていますね。

ただし北マケドニアの新規感染者は減少傾向が続いています。逆に日本は感染者・死亡者数ともに増加傾向にあります。

累計での比較

5月9日までの累計のデータを比較してみると次のようになります。

北マケドニア日本
人口(2019年)2080000126300000
累計感染者数154000642000
累計感染者割合(人口比)7.40%0.51%
累計死亡者数509310860
累計死亡者割合(人口比)0.24%0.01%

北マケドニアの累計感染者割合は日本の約14.5倍、人口当たりの死亡率は約24倍という結果でした。

先日のニュースによると、北マケドニアの累計死者数は世界でワースト5に位置しているようです。

人口10万人当たりの死者数が最も多いのはハンガリーの295人。次いでチェコ(277人)、ボスニア・ヘルツェゴビナ(268人)、モンテネグロ(245人)、北マケドニア(244人)となっている。

引用元:AFP BB News

世界最悪水準の北マケドニアのデータがこうなっている、というのは頭の片隅に置いておいても良いでしょう。
それにしてもワースト5はバルカン半島の国々ばかりなのですね…。

ワクチン接種率・PCR検査数の比較

続いてワクチン接種率の比較です。

google検索で「国名(英語) vaccine」と検索すると、その国のワクチン接種状況が表示されます。データ提供元はOur World in Data。こちらの最新データ(5/9付)を比較すると次のようになりました。

北マケドニア日本全世界
1回以上のワクチン接種数1079783277886651414703
1回以上のワクチン接種率(人口比)5.2%2.59%8.4%
必要回数のワクチン接種完了数01158439315398261
必要回数のワクチン接種完了数(人口比)0%0.9%4.0%

ワクチン接種率自体は北マケドニアの方が上回っていますが、必要回数ベースでみると日本の方が高い割合です。
とはいえ全世界と比較すると両国とも低い水準です。

またOur World in Dataには、PCR検査数も掲載されています。
両国で最新データの日付が違うのですが、1000人当たりの検査数(7日間平均)は、北マケドニアが0.9人(5/4付)、日本が0.45人(5/6付)

北マケドニアの方が人口比での検査率が2倍も高いので、やはり先に示した「感染者数」「死亡者数」といったデータは単純比較できないように思います。

ちなみに北マケドニアではPCR検査を40ユーロ(≒ 6,450円) で受けることが可能。隣のセルビアでは100ユーロなのでかなり安いですね。そのため私がスコピエで宿泊していた宿には、PCR検査を受けるために北マケドニアまで来たという方もいました。

水際対策をほとんどしていない北マケドニア

日本との大きな違いは、北マケドニアはこの期に及んで外国人に対する水際対策をほとんどしていないということ。

変異株が見つかった南アフリカ、ブラジル、インドからの入国者に対してはさすがに14日間の隔離政策が取られていますが、それも最近になってからです。それ以外の国からは今でもまったく規制なし。

にもかかわらず先述のように直近は収束傾向にあるのですから不可解でしかありません。

北マケドニアの街の様子は?

「そこまで日本と大きく違わないな」というのが正直な印象です。

日本では「欧米ではマスクをしている人が少ない」と聞いていました。
ですが北マケドニアの街の様子を見る限り、皆さんマスクしていますし、飲食店などにもアルコール消毒液が必ず置かれています(日光に当たりすぎてカピカピの状態になってしまい、まともに噴射しないことも多いのですが…)。ソーシャルディスタンスを取って列を作っている光景もよく目にします。
現在も夜間(夜11時~翌5時)の外出禁止令は出ており、レストランの店内飲食については終日禁止です。

とはいえ、悲壮感は感じられず、少しずつ活気を取り戻してきているようにも見える北マケドニア。
このまま収束してくれることを願うばかりです。

ビトラの夜2
ビトラの夜1
コロナパンデミックイメージ

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

コメント

コメントする


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次